ドイツの老舗文具メーカー、筆記具ブランドであるペリカン。
万年筆愛好家の方や、高級ボールペンやアンティーク文房具のお好きな方は耳にしたことがあるブランド名なのではないでしょうか。
ペリカン社の歴史は非常に古く、創業した当時の日本はまだ江戸時代でした。
ペリカン社の始まりは1838年、ドイツ人の化学者カール・ホルネマンによって絵の具とインクの生産を始めたことだと記録されています。万年筆のイメージが強いペリカン社ですが、万年筆がこの世に生み出される40年も前からメーカーそのものが誕生していたのです。
その後の後継者であるギュンター・ワグナーは、とても由緒ある家柄の出身で、彼の家紋がペリカンだったことから、ペリカンのマークを掲げて「ペリカン社」を名乗るようになります。今なお受け継がれているペリカンの親子をモチーフとしたメーカーロゴは、実はギュンター・ワグナーの家紋から取ったものなのです。
1929年ごろから、ペリカン社は本格的に万年筆の製造に力を入れるようになります。
万年筆そのものは1884年に発明されましたが、インクを専門に扱ってきたペリカン社が万年筆の製造に参入したことにより、非常に書き心地の良い画期的な万年筆を生み出すことに成功するのです。
ペリカン社の万年筆は、その品質の高さからヨーロッパ中の文豪たちから愛用されるようになります。「ベニスに死す」のトマス・マンや、「西部戦線異状なし」のレマルクも、ペリカン社の万年筆を好んで使っていました。
ペリカン社の万年筆は、独自の吸入システムと、高品質のインクフェーダー(インクの通り道)で、インク漏れを防ぎ、スムーズでストレスの無い書き心地を実現しました。
ボールペンの台頭により、世界的に万年筆の需要が下火となりましたが、それでもボールペンには出せない味わい深く温かみのある文字と、独特の書き心地から、今もなお多くの万年筆愛好家が世界中に数多く存在しています。
普段はなかなか触れる機会の無い万年筆ですが、どこか知的でカッコいいイメージを持っていて密かに憧れているという方も少なくないのではないでしょうか。
ご年配の方の中には、今も日常的に万年筆を使っているという方もいらっしゃることでしょう。
高級感のある文房具は男性への贈り物として重宝します。
バッグやアクセサリーなど、プレゼント商品の多い女性に比べて、男性へのプレゼントは女性の頭を悩ませがちですが、文房具は誰もが使うものですし、性別や年代を超えて、質の良いものを贈れば喜ばれます。
ペリカン社が手掛けたギュンター・ワグナーの万年筆は、大切な人に贈ればきっと喜んでもらえるような、そんな一級品の万年筆です。