硝子工房『彩鳳』の江戸切子天開ペアタンブラーをお買取りしました。
箱付きで、そのままプレゼントとしても使えるお洒落な江戸切子です。お色はグリーンとパープルという少し珍しいものですが、落ち着いた色合いで大人っぽくエレガンスな印象です。
江戸切子というと、江戸の伝統工芸品というイメージが強いですが、その歴史は江戸時代後期に遡ります。江戸に店をかまえていたビードロ屋の加賀屋久兵衛が、硝子に切子細工を施したのがそのルーツと言われています。
熟練の職人が手作業で硝子に切子細工を入れていく様は、まさにアートと言える技で、江戸の人々の心を魅了しました。
涼し気な印象から、夏の冷酒を楽しむのに使われることが多く、江戸の人々は季節の移ろいを味わいながら、透明感のある硝子に施された美しい切子を眺めて楽しんでいたそうです。
江戸切子の模様にはいくつか種類があります。
矢来という竹の柵のような斜線を等間隔に入れた「矢来文様」
魚のうろこを思わせる細かく繊細な「魚子(ななこ)文様」
笹の葉をモチーフにした「笹の葉文様」
これらのモチーフが江戸切子の基本の文様となり、多くの食器や酒器にあしらわれています。
さらに細かく繊細な文様としては
竹かごをモチーフとした「八角篭目(はっかくかごめ)文様」
菊の花のような美しい「菊繋ぎ文様」
などがあります。
これらのさまざまな文様を職人のセンスで組み合わせ、まるで万華鏡のように幻想的で、ずっと見ていても飽きない江戸切子が生まれるのです。
今回お買取りした江戸切子のタンブラーは、鉄線文様があしらわれています。
鉄線とは鉄の線のことではなく花の名前です。鉄線花と呼ばれることもあります。
夏に咲く花で、鉄線のように丈夫なツルを絡ませながら育っていくため、この名前がつけられました。
切子タンブラーにあしらわれている鉄線は、繊細でありながら力強さも感じられるような雰囲気で、とても美しく花の魅力が伝わってきます。
夏の花ということで、まさに夏の冷酒にはピッタリです。
当店では、このような伝統工芸品の食器や酒器などを喜んでお買取りします。
江戸切子だけでなく、各地の陶芸品、名産品など、高い価値のつく商品ならば幅広く査定しお買取りしております。
ご自宅に使っていない伝統工芸品がございましたら、是非お気軽にお持ちくださいませ。