有田焼の窯元「今泉今右衛門」は江戸時代から続く老舗で、現在は十四代が党首を務める歴史ある窯元です。
ひとつ前の十三代今泉今右衛門は人間国宝としての称号も持っており、その十三代が手掛けた錦桂絵の花瓶をお買い取りいたしました。
艶やかな白を基調とした花瓶で、美しいフォルムが上品です。
描かれた椿の花が目を引き、存在感を際立たせます。
高さが28cm、胴径が約20cmとおおぶりな花瓶なので、花瓶の絵柄の美しさと生花の美しさのバランスが丁度良く取れます。その場をパッと華やかに変貌させ、空間の雰囲気を上質なものにしてくれます。
和室向けかと思いきや、洋室にもよく馴染むのが嬉しいポイントで、フローリングのお部屋に飾っても違和感なく溶け込みます。少しオリエンタルな空気感が感じられるので、洋室の中にアジアや「和」のエッセンスを取り込みたいという方におすすめです。
今泉今右衛門は、江戸時代より「色鍋島」の伝統を受け継いでおり、特に赤絵の調合とその技術は、秘法として十四代まで伝えられています。
「色鍋島」とは、鍋島焼きの種類のひとつで、藍色の下絵をつけて本焼きした後に、赤、黄色、緑の3色で上絵をつけていく手法です。
今回お買い取りした花瓶は、椿の幹の部分が藍色、そして花が赤と黄色、葉が緑、とまさに色鍋島の真価を発揮したようなデザインとなっています。
色の組み合わせの特徴から、植物の図柄に適しており、今泉今右衛門では多くの植物柄の陶器が作られています。
陶器の種類についての知識も頭の片隅に入れておくと、陶器を見る時にまた違った角度から陶器の良さに気付けるかもしれませんね。
日本の伝統手工芸品である陶芸について、興味がわいた方は是非色々調べてみてください。
カインドベアでは、全国各地の様々な陶器、磁器、焼き物などを扱っています。
それぞれの作品に個性が溢れており、並べて見てみると美術館で作品を見ているような気分が味わえます。眺めてみるだけでも楽しめると思いますので、ぜひオンラインショップを覗いてみてください。
また、買い取りも積極的におこなっておりますので、何か古い陶器や磁器などがある方は、是非一度お持ちくださいませ。